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RICOH THETA X 内蔵GPS機能を詳しくご紹介します!

THETAについて

Posted date : 2022.08.02

RICOH THETA Xの特徴のひとつは、THETAシリーズとして初めてGPSを内蔵したことです。これにより、THETA X本体のみで、より精度の高い位置情報を画像に付与することができるようになりました。

今回はTHETA Xの内蔵GPS機能の特徴について、詳しくご紹介します!

※ 本記事では便宜上GPSと表現していますが、正確にはGNSS(Global Navigation Satellite System)のことを指しています。

THETA XのGPS機能の特徴

従来のTHETA では、撮影した画像に位置情報を加える場合、スマートフォンの位置情報を活用するためにTHETAアプリとTHETAを無線LANで接続した状態で撮影指示を行うか、Bluetoothで接続した状態でGPS常時送信機能をONにする必要がありました。

ただその場合、撮影時に必ずスマホとTHETAを接続する必要があるため、「もっと手軽に位置情報を360°画像に加えたい」という声や、「GPSの精度をさらに向上させてほしい」という要望も多く頂いていました。

THETA XではRICOH THETAシリーズで初めてGPSを内蔵しました。それにより、スマートフォンとTHETAを無線LAN接続することなく、本体のみで撮影時にGPS測位による位置情報を取得することができます。また、GLONASSやみちびき(QZSS)などに対応したことに加えて、さらに、A-GPS(アシストGPS)にも対応したことで、精度の高い位置情報を取得するためのポテンシャルが上がった点も特徴です。

なお、内蔵GPSでは位置情報が取得できない屋内などの環境で、スマートフォンでは位置情報が取得できている場合に限り、従来のTHETA同様にスマートフォンアプリと無線LAN、もしくはBluetoothで接続すれば位置情報を付与することが可能です。

GPS の仕様:

GPS, GLONASS, QZSS, SBAS(WAAS, EGNOS, MSAS, GAGAN), A-GPS

THETA X本体上での位置情報取得確認方法

これまでのTHETAシリーズでは、撮影時に位置情報が取得できているかどうか判別することができませんでしたが、大型タッチパネルを搭載したTHETA Xでは、本体のタッチパネルのメニュー上のアイコンで、内蔵GPSのON/OFFを確認することができます。

アイコンが青色の場合はGPS機能がON、アイコンがグレーの場合はGPS機能がOFF

また、撮影時に本体ライブビュー上のマークの色で、位置情報が取得できているかいないかを、目視ですぐに確認できるようにもなりました。位置情報機能をONにしていても、屋内だったり、周りの環境によっては、内蔵GPSでは位置情報を取得できていないことがあります。撮影前、確実に位置情報を取得できているかを本体上ですぐに確認することができるようになったことも使いやすくなった点です

A-GPSの活用

A-GPS(Assisted GPS)は、インターネット上から位置情報取得のための補助データを取得する機能で、測位速度が速くなったり、A-GPS無しでは測位できなかった場所でも測位できたり、測位直後の位置精度が上がるなどの特徴があります。

A-GPSを取得するためには、THETA Xの操作部メニュー上で、「クライアントモード」をONにし、THETA Xと無線LANルーターを直接接続する必要があります。「クライアントモード」の設定は、THETA Xの操作部上でとても簡単に設定できます。→こちら

精度の高い位置情報取得を求めるユーザーさまは、ぜひA-GPSを活用してみてください。

動画の位置情報は?

THETA Xは、360°の静止画だけでなく、動画も撮影することができます。通常の動画モードで撮影した場合、撮影開始時点の一点の位置情報のみが動画ファイルに記録されます。

一方でTHETA Xは8K/10fps等の高解像度・低フレームレートの動画モードを、APIを介して利用することができます。この動画モードの場合、撮影開始時点だけではなく動画記録中の連続する位置情報をGoogle Street Viewが定めるCamera Motion Metadataの規格に従い、最大で1Hz(=1秒間に1回)毎の記録をおこないます。

※THETA Xを最新のファームウェアにアップデートすることで、8K/10fpsがAPIではなく機能としても利用することができます。

低フレームレート動画で、短い間隔で位置情報を取得することができる機能は、建設業界など様々な業種のサービスでもぜひご活用頂きたいTHETA XのAPIのひとつです。

*Click here for WebAPI 
*Click here for the MTP-API 
*Click here for more information about CaMM 

Photo by Sam Rohn RICOH THETA X 11K – Spherical Image – RICOH THETA

Photo by Sam Rohn THETA X 11K

開発者からのコメント

THETA Xは、THETAシリーズとして初めてGPSを内蔵した機種です。GPSは受信機の性能向上や、複数の衛星システムの登場による衛星数増加などの環境等により、位置精度は年々よくなってきていますが、それら以上に実はアンテナの性能が大きく位置精度にも影響します。

GPSアンテナは広い場所では比較的容易にアンテナの性能を引き出す事ができますが、デジタルカメラのような小さい筐体で十分な性能を率い出すことは非常に困難です。THETAのコンパクトな形状を維持しつつ、内蔵GPSのみを使った単体測位で目標とする位置精度を達成するのは簡単なことではありません。

Mr. Kenji Daigo, a developer of GPS function for THETA X

さらに、THETA X では無線LANもパワーアップしています。2ストリームのMIMOに初めて対応し、無線LANアンテナは2本内蔵しています。

つまり、GPSアンテナも合わせると3つのアンテナを内蔵しています。THETAというカメラの使い方を考えると、それぞれのアンテナの配置の選択肢はそれほど多くなく、小さな筐体の中で3つのアンテナの性能を引き出しつつ、干渉しないように実装することはTHETA Xにとってチャレンジの1つでした。

これらの課題を解決し、それぞれのアンテナの必要な性能をしっかり引き出すことが出来た結果、一般的な位置情報精度の公称値10mと同等以上の精度を実現していますので、ぜひご活用頂ければと思います。

また、初回の位置測位に時間がかかることは、これまでデジタルカメラでは課題の一つでした。今回採用したA-GPSは測位速度を飛躍的に短くできる技術ですので、ぜひみなさんにご活用頂きたいと思っています。

A-GPSは、デバイスによってはPC経由でダウンロードして付与するものもありますが、THETA Xは使用前にクライアントモードをONにしてインターネットに接続するだけで付与される点が特徴です。

TEHTA XのA-GPSは、測位速度優先データと、期間優先データの2つのデータをダウンロードします。測位速度優先データは2~4時間程度と有効期限は短いですが、5秒以下で測位できます。期間優先データは5~20秒かかりますが、一度ダウンロードすると1ヶ月程度有効です。

THETAに内蔵GPS機能が加わったことにより、今後世界中のさまざまな方にTHETA Xを活用して、色々なシーンや業種で活用していただけることを期待しています。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

Photo by Sam Rohn RICOH THETA X 11K HDR

GPSご使用上の注意:
地理的または気象条件によっては、位置情報を取得できない場合や、位置情報の取得に時間がかかる場合があります。また、位置情報を取得する場合は屋内や地下、高い建物の近くや大きな木陰など、電波が遮断されたり反射したりする場所を避けて使用してください。
GPS衛星の位置は常に変化するため、位置情報を取得できなかったり、位置情報取得に時間がかかったりすることがあります。
携帯電話など、近くに同じ周波数帯の電波を発生する物や、高電圧線など磁気を発生する物がある場合、位置情報を取得できない場合があります。
位置情報付与機能を長期間使用しなかったり、最後に位置情報を取得した場所から大きく距離が移動したりした場合は、位置情報の取得に時間がかかることがあります。
病院や飛行機の離着陸時など、電子機器の使用を禁止されている場所では、必ず位置情報付与機能をオフにしてください。
お使いの国や地域によっては位置情報を収集することなどが規制されている場合があります。購入した国や地域のみで使用してください。
このカメラの位置情報付与機能は、個人で使用するデジタルカメラ用の機能として開発されたものです。航空機や車両、人などの航法装置、また測量用としての使用はできません。これらの用途で使用したことにより損害が発生した場合の保証はご容赦ください。

編集:平川
撮影:大原

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