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THETAシリーズ最高画質・360度カメラ THETA Z1で写す北海道の絶景画像 | いけだじゅんじさんインタビュー

Posted date : 2021.04.30

360度カメラRICOH THETA(リコーシータ)のフラッグシップモデル、RICOH THETA Z1。

1型センサー搭載でTHETAシリーズ最高画質を実現しており、最近ではビジネス用途でお使いの方々も増えましたが、世界中のパノラマフォトグラファーや写真愛好家の方々にも広くご愛用頂いております。

また、このたび内蔵ストレージを拡張した「RICOH THETA Z1 51GB」も発売になりました。

今回は、20年以上前からパノラマ写真撮影に携わり、北海道・支笏湖の四季折々の素敵な360度画像をTHETA Z1で撮り続けている、パノラマフォトグラファー兼プログラマーのいけだじゅんじさんに、THETA Z1の魅力を伺いました!

【JPEG /f5.6 /2.5sec /ISO80】

※安全に配慮し、ドアの内側にTHETA Z1を固定、インターバル撮影で撮り続けた画像です。

THETA Z1での撮影のコツ

いけださんと360度の画像撮影との関わりをお聞かせください。

以前、北海道小樽市内で映画館を運営していたこともあり、もともと映像表現には強い興味を持っていました。360度のパノラマ画像は、約20年前から撮影し始めていました。当時は一眼レフで撮影した複数枚の画像をつなぎ合わせてパノラマ画像を作っていました。

360度カメラTHETA(シータ)は、2013年に発売した初号機から使用しています。初号機は解像度もまだ低かったため趣味の範囲で利用していましたが、2015年に発売されたTHETA Sからは画質も大きく向上したため、仕事でも利用しています。仕事では、小売店や飲食店をTHETAで撮影して、WEBページに360度画像を埋め込み、店舗紹介をしていました。

※2月、気温マイナス20度。日本最北の不凍湖。

支笏湖の360度画像をTHETA Z1で撮り始めるようになったのは、どのようなきっかけでしたか?

支笏湖デザインプロジェクトという、産学・地域連携で自然豊かな支笏湖の新たな歴史をつくる活動に参画し、そこで支笏湖の四季折々の風景を360度で記録することになったことがきっかけです。

支笏湖は山手線の内側くらいの面積がある広大な湖で、札幌から近いにも関わらず、大自然に囲まれ、まだ人々に知られていない秘境が点在しています。地域活性化プロジェクトで支笏湖に深く関わるようになってから、その自然の素晴らしさにより一層惹きつけられるようになりました。

【RAW /f5.6 1/30sec /ISO80】

※晩秋の支笏湖の夜明けです。未明から徒歩で現地に向かい夜明けを待ちました。巨大な朽木が龍のようにも見えませんか。

どのくらいの頻度で支笏湖に足を運んでいますか?

1か月にだいたい2回は足を運んでいます。札幌から足を運びやすい立地、人が少ない秘境、さらに湖があり山にも囲まれているという風景は、360度撮影にとても適しています。昼夜含め、色々なシーンで支笏湖を撮影していますが、星空を撮影するときは一晩中滞在することもあります。

夏は夜明けの時間が早いため、夜の11-12時くらいから朝方まで、冬の場合は夜中の3時頃からでしょうか。星空はタイムラプスやインターバル合成で撮影するため、撮影に数時間かかります。熊を警戒し、熊鈴も用意していますよ(笑)。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

【RAW /f2.1 /60sec /ISO1600】

※支笏湖は大きな湖ですが、年に数回程度、湖面が鏡のようになることがあります。この夜は湖に天の川が架かり、湖面に星々が映るほどの静寂に包まれました。

暗闇の湖のほとりで一晩中・・・!普通の人にはなかなか真似ができませんね。各シーンでのTHETA Z1の撮影方法や、コツを教えて下さい。

THETA Z1はRAWに対応しているので、実際にRAW編集する、しないに関わらず、基本的に撮影する静止画はすべて、RAW+(RAW+JPEGでの撮影モード)で撮影しています。

また、支笏湖は札幌が近く夜空が明るいこともあり、そのときの季節や時間帯によってホワイトバランスやシャッタースピードなどの設定も変えています。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

【RAW /f2.1 /60sec /ISO80】

※支笏湖にはヒメマスがおり、6月に解禁になります。未明の3時、一斉出漁の様子です。船につけたライトが湖に光跡を残しました。

カメラ設定は、その日撮影する場所に併せてZ1のマイセッティングにあらかじめ設定して持っていくことが多いです。その場でTHETAとスマホを接続して設定することもできますが、広い水辺の近くだとWi-Fiが接続しにくいことがあるようで、思った時にすぐスマホとTHETAを接続して設定できないことが多々あります。

そのため、素早く撮影開始するために、マイセッティング機能を活用しています。実は、THETA Z1を2台持っているので、2台のTHETA Z1にあらかじめ若干異なる設定値を登録しておいて、どちらでも使えるようにしています。THETA Z1は3種類の絞り値に設定することができますが、自分はF5.6で絞るのが好きですね。

※マイセッティング:好きな設定値を事前登録し、本体のFnキーで呼び出すことができる機能

また、星空はタイムラプス撮影とインターバル合成を、2台のTHETA Z1それぞれに設定し、さらにTHETA Sも使ってインターバル合成で撮影する、という3台構成で撮影しています。

【RAW /f2.1 /60sec /ISO400】

※湖中に三脚を立てて岸辺からリモートで撮影。湖岸に隠れるところはありませんが、長秒撮影なので常に動き続けて映り込まないようにしました。

THETA Z1を個人で2台所有されているのは、すごいですね。

実は、実際に購入したZ1は3台なんですよ(笑)。一度、支笏湖で撮影をしているときに、THETA Z1を湖に落としてしまったことがあるのです。さすがにもう使えなくなったと思い、新しいTHETA Z1を即注文したのですが、その支笏湖に水没したTHETA Z1はその後、乾かしたら奇跡的に回復し、それから半年くらいは問題なく使えていたのです。支笏湖は日本で一番水質が綺麗な湖と言われていますので、さすが支笏湖の水はすごいな、と驚きました。

しかしその後、こんどは海水に水没させてしまい、さすがに使えなくなってしまいました。湖で撮影することが多いので、常に水没のリスクはあるのですが、それでもTHETA Z1を使い続けたくなるくらい、手軽で高画質な360度カメラです。

【支笏湖の朝焼け】

その他にも、撮影する際は、岩や木々など、映り込む被写体のアングルにもこだわりながらTHETA Z1を設置しています。お話したように湖にTHETA Z1を設置することが多いため、倒れないようにかなり重く、そして長いタイプのスタンドを使用しています。

また、積丹半島に足を運ぶこともあります。積丹半島の魅力は、荒ぶる自然がなす独特の景観です。360度のすべてが絶景で、THETAでしか撮れないでしょう。半島には数々の奇岩があり、陸からは近づけない場所がいくつもあります。船で海から向かう機会には恵まれず、まだ陸から歩いて行ける場所しか撮れていません。機会を作ってぜひ行ってみたいですね。

Post from RICOH THETA. – Spherical Image – RICOH THETA

【RAW /f2.1 /60sec /ISO200】

※積丹半島上空をISS・国際宇宙ステーションの通過に合わせて撮影。

THETA Z1の魅力

いけださんはTHETA初号機、THETA Sと使用されてこられましたが、THETA Z1で気に入っている点をお聞かせください。

THETA Z1はセンサーサイズが大きい点が他のTHETAシリーズと違い、暗部撮影に強く、カタログスペックに書かれている解像度の数値以上の高画質を実現している360度カメラだと感じています。

撮影したRAWの画像データをすべてLightroomで編集しているわけではありませんが、ここぞというときの画像はRAW現像できるのも嬉しいです。

※上の画像と同じシーンを別のアングルで編集。RAW現像と見せ方で異なるイメージの画像に編集できるのも、THETAの魅力。

ワンショットでこれだけの高画質な360度画像が撮影できるのは、THETA Z1以外には考えられません。それまでずっと一眼レフでパノラマ画像を撮影していましたが、それだと各方向に向けて撮影した複数枚の画像を、1枚の360度画像に繋ぎ合わせる必要があります。

THETA Z1で撮影すると、その編集に要する時間が何十分の一に短縮され、本当にその一瞬の高画質な360度画像を撮影することができるのです。

※上の画像と同じシーンを別のアングルで編集。

パノラマARの活用について

支笏湖で撮影したTHETA Z1の360度画像は、自分自身でプログラミングして作った「パノラマAR」のかたちにして支笏湖デザインプロジェクトのイベントなどで活用しています。来場者が各自のスマホを使ってQRコードを読み込み、そこでTHETA Z1の360度画像を立体的に呼び出すのです。中に入り込む感覚も体感することができます。

【パノラマARの様子を撮影した動画】

これはすごいですね!

360度画像は普通の静止画写真と同じように印刷したり、PC上のディスプレイで表示するだけだと、なかなかその360度の魅力が伝わりにくいと感じています。私がここ数年取り組んでいるこのパノラマARと呼んでいるこの形式は、スマホやタブレットのディスプレイを通じて、球体で映し出されます。

パノラマARで全球がまるごとであることを伝え、さらに球体の中身まで見えるのです。360度イメージであることがひと目で伝えられるよう試行しています。

今後のTHETA Z1に対する要望

今後のTHETA Z1について何かご要望があれば、教えて下さい。

THETA Z1のこのコンパクトさを維持しようとすると、センサーサイズをこれ以上大きくすることは難しいのではないかと思っています。欲を言えばきりがありませんが、今の画質でも自分の使い方としては満足しています。

強いて言えば、転送速度がもっと向上したり、連写機能が対応すると嬉しいですね。また、Wi-Fiに繋がりにくい場合を考慮して、あらかじめ撮影設定値を登録しておくTHETA Z1の「マイセッティング機能」を活用していますが、Wi-Fiに接続しなくてもTHETA Z1本体のみで細かい設定ができると、より使いやすくなるかなと思います。

【RAW / f2.1 / 60sec/ ISO400】

※積丹半島はイカ釣り漁船の灯りで空が明るいのですが、この未明は幸運に恵まれました。

また、すべての画像をRAW+で撮影するため、たくさん撮影すると、データ容量が足りなくなることがあります。特に、星空撮影はタイムラプス撮影を活用するのですが、数時間数秒ごと1枚の撮影を続けるため、JPEGでも一晩で1000枚近く撮影することがあるのです。

今度THETA Z1は、データ容量が従来の19GBから51GBに増えるということで、自分の使い方としては、51GBモデルも魅力的だなと思っています。

いけださん、ありがとうございました!これからも、THETA Z1で撮影した北海道の素晴らしい360度の画像を楽しみにしています。

※支笏湖ではヒメマス漁が解禁になる6月に、早朝3時に一斉に出漁します。船は思い思いの明かりを灯し、それが湖に弧を描きます。その様子を長秒でTHETA Z1で撮影するためにロングポールを立てました。

Instagram: @ikejun3d

編集:平川

Z1, JPG, f5.6, 1/400sec, ISO100
※山手線ほどもある大きな支笏湖ですが、年に数回、静寂に包まれ湖面が鏡のようになることがあります。この日はちょうど巡り逢いました。今年一番のラッキー・ショットです。

 

 

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