1993年に日本で初めて世界自然遺産登録を行なった屋久島。島の大きさは、日本で第7番目に位置しており、東京23区と変わらないほどだそうです。

観光や登山で有名な屋久島ですが、近年この島の本当の魅力に気づき始めている方々が、さまざまな過ごし方をするようになってきています。

今回は雑誌やメディアで見る屋久島だけではなく、住んでいる僕らが見ている屋久島の世界観を感じてほしいと思っています。

2020年はCOVID-19によって来島される旅人の数が少なくなりましたが、屋久島の自然を自宅でも感じてもらえるように「RICOH THETA Lab」で屋久島の雄大な自然を皆さんにお届けすることができることを嬉しく思います。

THETAは通常のカメラと違い、360°を鮮明に映し出していきます。

これまでとは違った屋久島の姿を皆さんに楽しんでもらえると思います。

さて私は、屋久島でGREEN MOUNTという屋号でガイド業を行なっていますアキと申します。

山岳地帯のピークハント・キャンプ・トレッキングや、里の名所を紹介したり、川や海でSUP(スタンドアップパドルボード)を行なったりと「人と自然を近くに」 をテーマにツアーを行なっています。

それでは、自己紹介も済んだところで、一緒に屋久島を旅していきましょう。

まずは、皆さんも知っている「白谷雲水峡」をTHETA Z1で紹介していきますね。

屋久島に関心がある方なら、一度は雑誌かメディアで見たことがある「白谷雲水峡」は、苔むした森が広がる場所です。

屋久島の森には、日本に生息している苔(蘚苔類)の約1/3もの種類が生息していると言われており、何よりもかわいいです。

そして毎年、8,000mから10,000mもの雨が降る水の島とも言われており、そのおかげでこんなにも緑豊かな森が広がっています。

奥へと歩いていくと、突然現れる樹齢数千年の「屋久杉」。

巨大すぎて実際に目の前で見ると言葉を失ってしまうほど!!こんないきものたちがこの島の森の中を好きなように生きていることに気づくと、僕らの小さな悩みなんか吹っ飛んでしまうほどです。

(※屋久杉とは、樹齢1,000年以上生き続けている杉の総称。1,000年に満たない樹齢の杉は小杉と呼ばれています)

ここは苔むす森と言われている場所で、以前もののけの森としても有名だった場所です。

目の前に広がる緑の世界は、時間によってその姿が変わっていくので、ゆっくりベンチに座ってみていると楽しいです。

木漏れ日がまるでスポットライトのように照らしてくる時もあれば、雨が降って苔の色をより深みのある世界観にしてくれる時もあります。

霧が発生した時は幻想的になり、おとぎの世界に迷い込んだんじゃないかと思ってしまうほどです。

(※こちらは人が全くいない苔むす森を360°楽しめるように撮影しているので、是非見てみてください)

次は屋久島の第一の観光資源にもなっている「縄文杉」へと行ってみましょう。

トロッコ道を8.5kmと山道を2.5kmほど歩くと、縄文杉という屋久島最大級の屋久杉に出会うことができます。

橋を渡ると小杉谷集落という大正時代から昭和の時代に屋久杉伐採で栄えた集落の跡地が広がっています。

小杉谷集落には小学校や中学校まであったようで、校庭の横を川に降りるとこの場所にたどり着きます。

大人の僕でも怖いところだらけですが、ここで育った子供たちの遊び場だったんでしょうね。

上の写真は縄文杉へ向かう道の途中にある切り株で、屋久島で発見されている中で最大級の大株です。

今は植物学者の名前をとって、ウィルソン株と呼ばれています。

切り株の中は畳約8畳ぐらいの大きさもあり、上を見上げると伐採された切り口がハートマークに見えることから旅人に愛されている場所です。

森の王者”縄文杉”です。屋久島で発見されている巨木の中では一番大きく樹齢も長いと言われています。

今では近くにデッキが作られており、巨木を触ることはできませんが、この距離からみてもその大きさと存在感に惚れ惚れしてしまいます。

年間数万人もの旅人が一度は見たいと願い、この巨木を楽しみに来島されます。

ここまでは「一度は行ってみたい屋久島」と多くの旅人が選ぶ森の世界だと思います。

それ以外にも、里を車で一周しながら観光名所を見る方々、船や飛行機の時間の都合で空いている時間を他のアクティビティーに求める旅人もいるので、そちらも少しですがご紹介しておきます。

島の東側にある「サル川ガジュマル」は意外とみんな立ち寄らずに過ぎ去ってしまうことがあるのですが、ここは是非立ち寄って欲しい場所の一つです。

屋久島の里は亜熱帯地域なので南方系の植物が群生し、その中にイチジク(無花果)の仲間であるガジュマルが生育しているのですが、こちらのサル川ガジュマルにいくと、標高によってさまざまな種類の植物が生息していて、いろいろな顔を持つ屋久島の魅力に気づかされるでしょう。

島の南西側にある「大川の滝」は日本の滝100選にも選ばれている高さ88mの大きな滝になります。車を降りて5分も歩けばその姿が一望できる場所にたどり着きます。

この日は雨が降っていたおかげで水量が多く、迫力のある滝を見ることができました。

最近、世界中で人気のスポーツとなったSUP(スタンドアップパドルボード)も屋久島で体験できるようになってきました。

屋久島は花崗岩の島。岩の上を流れる水は里まで来ても透き通っていて、とても綺麗です。

年々、森だけではなく川がメインで来られる旅人も増えてきました。

では、ここからは皆さんがあまり知らない屋久島と、「屋久島に来たら是非いつかは見て欲しい!」と思う山岳地帯をご紹介していきたいと思います。


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屋久島はかつて神道が広がり、島の中には多くの神社があります。

神様がいると信じられていた時代、里から離れた奥深い山の中では「岳参り」と言って、山頂に祠を用意して年に数回、山の神様に御祈祷を捧げていました。

ここは牛床詣所と言われている場所で、かつて山への立ち入りが許されなかった女達が、岳参りへ行く男達を見送り、帰りを待ち、日々の感謝を伝え、祈る場所だったそうです。

現在、その風習が復活しており、屋久島の各集落では、先祖が決めた山に岳参りを行っています。


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こちらは島の西側、東シナ海に面していて、西武林道という世界遺産内にあります。

この植生が素晴らしく、後世に残していきたいと願う島民たちの熱い思いで、国の伐採計画を阻止して林道ごと世界遺産に登録したため、道が細いままで県道になれませんでした。

屋久島には沖縄から北海道までの植物が生育しており、標高が上がるに連れて植物の分布が変わっていくのを見ることができる貴重な場所が多くあります。

また、屋久島では朝日も夕日も1日で楽しめる場所がたくさんあります。


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標高1,360mに淀川登山口という奥岳に続く登山道の入り口があります。島の中では一番高い位置にある登山口です。

ここから少し森を歩いていくと淀川小屋という避難小屋があるのですが、その横を流れるのが「淀川」です。

あまりにも透明すぎて川の水が見えない時があるぐらい綺麗です。

季節によって川の周りに生えている植物が新緑・紅葉するので、四季を通じて楽しむことができるおすすめポイントです。

小屋をベースにこのあたりをゆっくり散歩するのも楽しみの一つ。どこにいくかという目的地にこだわらず、何を感じるかに焦点を合わせたら、屋久島の森の中の見え方も変わってきそうですね。


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屋久島には、九州の山標高上位10位のうち8つがあります。ここは島で6番目に高い黒味岳(標高1.830m)で、奥岳と言われている神々が存在しているとされていた山の一つです。

この島は黒潮の暖流に囲まれ、水蒸気が溜まりやすく雲海を見られることが多いことも特徴です。

アクセスも良く、歩ける方なら初心者でも挑戦できる場所です。


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日本百名山の100番目の山でも有名な宮之浦岳(標高1,936m)の頂です。

登山をされている方にはとても有名な山で、縄文杉よりこっちがメインの登山家もたくさん旅に来られます。

森林限界を抜けると、笹と石楠花の世界が広がっていき、天気が良ければ360°の大パノラマと海が一望できる場所です。

ここに立つと、この島の雄大さが心に突き刺さってきます。

宮之浦岳は片道8kmの山道を歩いていくので、しっかりとした装備と、しっかりとした経験が必要となりますが、ここに一度立つと、何度も来たい場所の一つになると思います。


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宮之浦岳を抜けて永田岳へと続く登山道の途中。焼野三叉路と言われてるところ周辺です。

ここからは九州で一番高い山「宮之浦岳」と2番目に高い「永田岳」両方が見れる場所です。


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九州第二峰の永田岳(1,886m)です。宮之浦岳とは全く違ったデザインで、この島の奥岳で僕が一番好きな場所です。

少し歩くと神様の窪というところがあり、そこから里を見ることができるのですが、この日は神様の窪のところに雲が湧いてきておりました。


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覗いてみると!!!なんとブロッケン現象が発生しており、太陽に自分が影となり投影されているところが虹に!

さらに、その虹の周りを霧虹が覆うという、生まれて初めてみる現象に大興奮したのを覚えています。

これだから自然は楽しいです。いつも違った景色を見せてくれて、一度行ったところでも何度行っても面白い。

そして、時々奇跡のような景色を見せてくれることも♪

今までは一眼レフを使い、自分の目線で自然を切り取ってご紹介することが多かったのですが、THETA Z1で撮影した映像は、まるでそこに自分がいるかのようにその景色を一緒に楽しむことができます。

3Dの映像機器を利用すれば、自分がそこにいるかのようにみることができます。

昔なら数千万円もかけて作り上げていた映像も、THETA Z1を使えば、屋久島に来られなくても、この雄大な大自然を都会で楽しむことができます。

都会にいても大自然を感じて、人生を豊かに!

屋久島を自由に旅する

GREEN MOUNT

https://greenmount.jp

(※今回使用した写真以外にもTHETAのサイトにアップしておりますので、是非ご覧ください。)

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