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カナダのユーザー・クレイさんに、愛用のTHETA Z1・THETA Xの撮影・編集テクニックについてインタビューしました!

インタビュー

Posted date : 2022.06.16

360°カメラ RICOH THETAは、世界中の様々なユーザー様にお使い頂いています。今回は、長年360°のパノラマ撮影に携わっている、カナダ在住のクレイ・モアヘッドさんに、愛用されているTHETA Z1の使い方や、海外で先行発売しているTHETA Xの感想について、お話を伺いました。

クレイさんとパノラマ撮影

クレイさんは、現在どのようなお仕事をされているのでしょうか?

カナダのトロント、ナイアガラの滝の近くに住んでおり、プロダクトデザインやパノラマ撮影の仕事をしています。現在は、趣味でパノラマ撮影をすることが多いです。また、360 Niagara Shapeways shopというオンラインShopで、360°カメラ用のアクセサリーや身に着けるジュエリーを販売しています。

クレイさんと、お使いのTHETA、そして自作のアクセサリー

フォトグラファーだけでなく、プロダクトデザインのお仕事もされているのですね!とても多彩で驚きました。クレイさんは、何がきっかけでパノラマ撮影を始められたのでしょうか?

もともと、建築・土木関係者や鉱業企業向けに、CGの画像を提供する仕事を行っていました。たとえば、スポーツ施設、スキー場、ゴルフコース、セメント工場、ニッケル鉱山などです。2000年頃に3DスタジオでCGのパノラマ制作に携わる仕事をしたことが、360°の世界に入ったきっかけです。

それがきっかけで実際のパノラマの撮影にも興味を持ち始め、2005年頃から本格的に取り組むようになりました。

クレイさん自作のTHETAアクセサリー

パノラマ撮影の際、クレイさんは普段どのようなカメラを使用されていますか?

一眼レフは昔から使っています。THETAシリーズは2015年発売のTHETA Sから使い始め、THETA V、THETA Z1、そして現在はTHETA Xも加わりました。

THETA Z1について

THETAの色々なモデルをお使い頂き、ありがとうございます!普段、一眼レフとTHETA Z1はどのように使い分けているのでしょうか?

動く人が多くいるシーンや、狭いスペース、スポーツイベント、ミュージアムなどは、THETA Z1でのワンショット撮影が適しています。もちろんこういったシーンを一眼レフで撮影することもできます。ただ、一眼レフの場合は上下左右の各方向を別々に撮影し、後でその画像を編集で繋ぎ合わせる必要があるため、THETAで撮影するよりも難易度が高くなるのです。

THETA Z1には一眼レフでも使われているような一型センサーが搭載されています。THETA Z1は、費用をかけず、さっと撮影・編集する必要がある仕事などで使うには適していると思います。ただ、とても暗いシーンなどで高品質な画像が必要な場合は、一眼レフでレンズや設備を整えて撮影する方が良いでしょう。

 THETA Z1で撮影

THETA Z1を使ったお気に入りの撮影シーンはありますか

人が多く集まっているシーンや、パーティー、ミュージアム、道端、コーヒーショップなどで、THETA Z1を使って、さっとワンショットで撮影することがお気に入りです。最近はタトゥーショップでも撮影しました。夜のシーンではノイズを抑えるため、最近ではDualFisheye RAWプラグインを活用して撮影したり、RAW+でのノイズスタッキング処理を活用することもあります。

THETA Z1 と DualFisheye プラグイン

下の360°画像は、2019年に妻と結婚記念日のお祝いでパリからマルセーユにかけて旅行をした際、パリのルーブルで撮影したものです。THETA Z1のDualFisheyeプラグインを使って、9枚のバースト撮影を行い、RAW+でノイズスタック処理を行いました。友人のYuqing GuoがYouTubeでノイズスタックのテクニックを紹介しており、自分も試してみました。

Photo by Clay Morehead : THETA Z1 / Dual Fisheye Plugin – Spherical Image – RICOH THETA

THETA Z1で撮影 / Dual Fisheye Plugin

詳細の編集テクニックについては、以下のクレイさんの動画をご参照ください。
1: Sharpening Z1 DNG in Lightroom
2: Noise and sharpning Z1 DNG
3: Editing Z1 HDR in Lightroom

世界中のTHETA Z1ユーザーの方々が、高画質撮影のために、Dual Fisheyeプラグインを使ったRAW撮影をされていますね。現在はDualFisheyeプラグインと、DualFisheye RAWプラグインという、2種類の似た名前のプラグインがプラグインストア上にあります。クレイさんはどちらを使っていますか?

今は「DualFisheye RAWプラグイン」だけ使っています。最大で9枚の露出を変えたRAW撮影を行うのですが、連写で撮影することができ、撮影に要する時間がとても短いためです。いくつかあるモードの中でも、ブラケットやバーストモードでの撮影を使うことが多いです。その方が、編集の自由度が上がるためです。リモートアプリは使わず、設定はTHETA Z1本体上の操作ボタンで設定しています。

※DualFishsye RAWプラグイン用のAndroidリモートアプリもリリースされました!

THETA Z1のボタンは小さくて押しにくいと言う人もいますが、暗い場所や寒くて手がかじかむような場合でもTHETA Z1のボタンを押しやすくするため、ボタンが押しやすくなる専用カバーを自分で作って使っています。

お気に入りのTHETA Z1撮影画像

Photo by Clay Morehead: THETA Z1 – Spherical Image – RICOH THETA

Shot by THETA Z1

上の画像はとてもユニークですね!

上の画像は、コロナのパンデミックが一番深刻だった時期に撮影したものです。周りの人たちと交流がし難くかった時期も、私たちは毎週、ポートコルボーンの港の近くの公園で会っていました。ソーシャルディスタンスを保つための”Covid Sticks”という、友人が自分で作った棒を使って撮影しました。彼はこの棒を、ドライブスルーでお金を支払ったり、買ったコーヒーを置いてもらうためにも使っていました。

この棒の上に器具を使ってTHETA Z1を取り付け、セルフタイマーで撮影しています。ISO感度はおそらく-1.5 EVかと思います。

THETA Z1で撮影

こちらの画像も素敵ですね。

上の画像は、シャッター優先で-1.5EVに設定して撮影しました。私がいつも、強い太陽光の下で雲がかかっているようなシーンで使っている設定です。この設定だと、白飛びを抑えて撮影することができます。太陽の方向にTHETA Z1を向けて撮影したので、フレアやゴーストが発生することは予測していました。Lightroomでハイライトはあまりいじらず、シャドウと明瞭度・彩度だけを持ち上げて編集しました。

3メートル近くある、とても長い自撮り棒にTHETA Z1を取り付け、それを船長に近づけて撮影しました。妻が隣で、スマホのTHETAアプリからシャッターを押してくれています。長い自撮り棒を支えるためには両手が必要で、自分の手がふさがっていたためです。

クレイさんのTHETA Z1

THETA Z1の編集テク

ClayさんがTHETA Z1で撮影した画像の編集テクニックを教えてください。

お伝えしたい点は2点です。1点目はLightroomのアップデートで搭載された新しいマスキング機能をぜひ活用してみて欲しいこと。また、2点目はLightroomのオートで編集する場合、シャープが強くなりすぎてノイズが逆にかかってしまうことを注意してほしい、ということです。

Lightroomで編集する際は、ノイズ除去をかけ、マスキング機能を使いながらシャープを追加し、ノイズがかかっている箇所を処理します。この点については、THETA Z1とLightroomを使い始めた当初は気が付きませんでした。

THETA Z1 RAW撮影画像の編集前・後の比較

Virtual tour: Teliportme.com

THETA Xについて

新しく発売されたTHETA Xをお使い頂き、気に入った点があれば教えてください。

「使いやすい」点です!この大型タッチパネルがとても気に入っていて、気が付いたらスマホとTHETAを全く接続する必要がないことに気が付きました。スマホと接続してTHETAアプリ経由で操作する場合でも、接続もとても安定しています。

クレイさんと THETA X

THETA Z1とTHETA Xのどちらを買うべきか、迷っている方も多いと思います。何かおすすめの選び方はありますか?

THETA Z1は画質の重要度が高い仕事や、窓がある屋内など、明暗差があるシーンでの撮影に適しているでしょう。こういったケースでは、DualFisheyeプラグイン、もしくはRAW+のHDR設定を使ってRAWで撮影して現像することで、窓の外もきれいに編集することができるでしょう。また、RAW対応しているためCGのHDRIデータにも活用しやすいと思います。

THETA Xについては、不動産の物件撮影や、旅行の記録にはとても便利だと思います。Matterportなど3Dのバーチャルツアーと一緒に使うのも良いでしょう。今後アップデートなどで8K/10fpsの動画モードに対応したら、ストリートビュー等にも活用できると思います。

Photo by Clay Morehead: THETA X – Spherical Image – RICOH THETA

THETA Xで撮影

THETA Z1やTHETA Xの色々なエピソードや撮影・編集テクニックをご紹介頂き、ありがとうございました!THETA Z1に関するさらなる情報は、クレイさんがモデレーターをされているFacebookのRICOH THETA Z1 User Groupにぜひご参加ください。世界中のZ1ユーザーたちが、使い方や困りごとなど、広く情報交換しています。

HP: Clay Morehead

編集:平川

クレイさんが作ったTHETAのアクセサリー:

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